2014年6月10日火曜日

内製化はエンジニアにとって良い流れだ

書籍「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」を読みました。タイトルに惹かれて買った本ですが、面白かったです。読みながら思ったことは、やっぱり日本の場合、ソフトウェア開発に対しての評価が低いっていう、認めたくないが厳然たる事実があるってことなんですよね。

ソフトウェア開発を外注にホイホイ投げてしまうのだって、ソフトウェア開発がビジネスでクリティカルな役割を担っているならばありえない選択肢ですし。いや、もし本当にソフトウェア開発がクリティカル「ではない」領域ならば構わないです。しかしやはり、本来は内製すべきソフトウェア開発を安易に外注に投げている場合が多すぎる、と僕の感覚では思います。

プロジェクトのマネジメント手法やソフトウェア開発手法を、ただ輸入して真似してみたところで上手くいかないのも、そもそも内製を前提としている手法なのに、外注に無理やり当てはめているから、という側面もあるでしょう。アジャイルなんて特にそうであって、あれはどう見ても内製を前提としてるようにしか思えないです。

とまあ、なんかネガティブな感じに書いてしまいましたが、近年の内製化の流れは、このへんのソフトウェア開発軽視の価値観が改善されてきたことの1つの表れかもしれないと思ったりします。

ちなみに僕はソフトウェア開発の経験として内製と外注の両方の経験がありますけれども、明らかに内製の方がいい環境だと思いました。内製と外注では、工数・スケジュール・要件・技術仕様・そしてエンジニアへの報酬に至るまで、考え方が全然違ってしまいます。例えば外注を請け負う立場の場合、考え方は「受注・納品」であり、この場合エンジニアへの報酬は単なるコストでしかありません。一方内製の場合には考え方は「投資・回収」です。するとエンジニアへの報酬は投資の一部となります。この辺の考え方の違いについては別の機会にまた書きたいですね。

ともあれ、実感としてはソフトウェア開発の内製はエンジニアにとっても良い環境を生みやすいので、近年の内製化の流れはいい流れだと思っております。

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